90年代の恋愛ドラマの金字塔「東京ラブストーリー」が現代版として29年ぶりに制作・配信されることが発表されました。原作は柴門ふみのコミックです。
なんでもリメイクすればいいというものではないでしょう。このドラマはケータイが個人に普及する前のドラマです。そのため現代のように、すぐに電話したりメッセージを送ってリして連絡を取り合うことができず、すれ違いの連続です。「すれ違いのドラマ」と言っても過言ではなく、すれ違いがドラマのヤマ場になっています。
ケータイが普及する以前は「すれ違い」は当たり前で、テレビドラマだけでなくコミックや映画などで、「すれ違い」をいかに効果的に使うのかが競われていました。この「東京ラブストーリー」もそうした時代の産物です。
実は一昨年に地上波で再放送されたとき「東京ラブストーリー」を見直しましたが、懐かしく感じた一方、そのまま舞台を現代に移すのは無理じゃねと思ったものです。
リメイク版の脚本は北川亜矢子。オリジナルのテイストを残しながら、いかに現代版をつくるという難題をどう処理するのかに注目したい。ドラマは、FODだけでなくAmazonプライム・ビデオでも今春配信される予定なので楽しみに待ちたいと思います。まあ嫌な予感しかしませんが……。