退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】堀江貴文『時間革命 1秒もムダに生きるな』(朝日新聞出版、2019年)

ホリエモンの「タイムマネジメント術」かと手に取ったが、単純なノウハウ本ではない。そうした面もあるが、時間はだれもが平等に手にできる唯一の資産だといい、「他人の時間」を減らし「自分の時間」を最大化することが人生の質を高めることにつながる、という考え方を軸にホリエモンならではの「生き方」を説いている本である。

時間革命 1秒もムダに生きるな

時間革命 1秒もムダに生きるな

  • 作者:堀江貴文
  • 発売日: 2019/09/20
  • メディア: 単行本

面白いと思ったのは、刑務所に収監された経験を基に「時間を取り上げることが刑罰になる」という発想について、「時間を削り取られるというのは、人間にとって決定的なペナルティなのだ」と喝破している点である。刑務所での体験がホリエモンの人生観にどのように影響を与えたのか興味のあるところ。

ただし本書の内容は、ホリエモンのこれまでの著書の内容と同じことが多く新鮮味に欠ける。どこかで読んだような話が多い。それでも「自分の時間」と「他人の時間」のちがいを意識して「1秒もムダに生きるな」という言葉には説得力がある。

紹介されているエピソードには極端なものもあるが、この本を読んで「自分の時間」を生きようと思い、人生を見直す契機にはなる人も多いだろう。とても読みやすくまとまっている点も加点したい。

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