退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「ゴールデン☆アイドル 森昌子」を聞いてみた

「ゴールデン☆アイドル」シリーズという企画ある。レコード会社の壁を越えて、70年代~80年代往年の女性アイドルのシングル曲を、オリジナルサイズの復刻ジャケット集とともにまとめたベスト盤である。このシリーズのなかに森昌子の名前を見つけた。「アイドルだったの?」と意外に思ったので聞いてみた。なんと5枚組。

ゴールデン☆アイドル 森昌子

ゴールデン☆アイドル 森昌子

森昌子は1972年に「せいせい」で歌手デビューして、いきなりスマッシュヒットを飛ばす。そして翌年デビューした同学年の山口百恵桜田淳子とともに「花の中三トリオ」と呼ばれて人気を博した。しかし演歌路線を歩んだこともあり、「ゴールデン☆アイドル」にリストされているのはちょっと違うと思った。

そもそもアイドル歌手というのは、デビュー当時は歌唱が拙く聞いている側をハラハラさせるが、キャリアとともに次第に上手くなっていく過程も楽しみのひとつである。しかし森昌子の場合は、デビュー曲から卓越した歌唱力を発揮している。

しかもデビュー当時のルックスがこれである。いくら70年代でもこれはない。

せんせい [EPレコード 7inch]
【検聴合格】針飛無安心レコード 】1972年・並盤・森昌子「森昌子ファースト・アルバム・せんせい・同級生」【LP】

ちなみに私が「ゴールデン☆アイドル」シリーズで手にしたことあるのは、岡田奈々木之内みどり岡田有希子である。やはりこの路線がアイドルというものだろう。

このベスト盤には、1972年のデビューから1986年の引退までの50枚のシングルから99曲が収録されている。ジャケット写真を年代順に追っていくと、最初はちんちくりん(失礼)だったのに、次第に大人の女性になっていくのがよくわかり面白い。

収録曲の半分がB面曲であることもあり、はっきり言って知らない曲も多いが、歌が上手いので安心して聞くことができる。歌ウマ(ヅカ用語?)はいいね、と改めて思った次第。

このベスト盤は1986年で結婚のため一旦引退するまでのシングル曲が収録されている。その後、森昌子は波乱万丈の人生を経て歌手に復帰している。そんな彼女も今年で歌手引退を表明している。子育ても終わり一段落ということだろうか。今後の人生に幸多かれと祈るばかりである。