東京海洋大学越中島キャンパスの「海王祭」に行ってきました。ネプチューン(海の神)とはかっこいい。今回の目当ては重要文化財「明治丸」です!
月島駅で下車して相生橋(あいおいばし)を渡ってキャンパスを目指します。右手に明治丸が見えてきます。が、道路を渡りたいのに横断歩道がない。陸橋を渡ってようやく正門に到着。遠目には正門に看護師さんが二人いるように見えましたが、もちろナースではなく制服を着用した女子学生でした。乗船実習用でしょうか。
正門を入ると歴史がありそうな1号館が目の前に出現しました。主に大学の管理部門が使っているようで、屋内に学生向けの掲示板が設置されていました。掲示物が少ないなと思いましたが、学部全体の学生数が1000人足らずの規模なのでこんなものでしょうか。それにしては敷地が広いし贅沢な環境です。
いよいよ重要文化財「明治丸」です。当日は満船飾がほどこされていました。さすがに重要文化財。十分に補修されてて状態は良好です。
船内は予想以上に豪華な内装でした。天皇が乗る御召し船としても使われていたとのことで、御座所もありましたが、さすがに中には入れませんでした。
お目当ての明治丸を堪能したあと、近くの百周年記念資料館を見てきました。大学の歴史を感じさせる展示物があり興味深く見ました。そのなかの1945年神戸港内で触雷・沈没した練習船大成丸の船体の一部の展示を見ていると説明員の方が詳しく説明してくれました。ボランティアの方が説明員として活躍しているのも好印象です。
残りの時間はキャンパス内をぐるり回ってみました。この大学ならではの企画がいくつがあり、今度はじっくり来てみたいものです。
学祭といえばタレントが来校するのが定番ですが、この「海王祭」では、さかなクンを呼んだ模様。ヲタクが狂喜する声優さんやセクシー女優を呼ぶ俗物的な大学(私の出身校です……)とは一味ちがいますね。
学生数を考えるとゆったりしています。立地もすばらしい。明治丸前広場がメイン会場でイベントが開催されていましたが、なかなかいい雰囲気でした。まあマンモス私大に比べればかなり地味ですが、手作り感が温かい感じがしました。「海洋国家・日本の未来は明るいぞ!」と、そんなことを思いました。
現在、越中島キャンパスには海洋工学部が設置されています。私が受験生だった頃は東京商船大学と呼ばれていました。2003年に東京水産大学と統合され、東京海洋大学となり現在に至っています。旧制・東京高等商船学校を前身にする伝統校です。ざっくりいうと船舶職員の養成機関ですね。
工学部志望だった私は、首都圏の工学系の学部をかなり調べたことがあります。東京商船大学にも工学系の課程があり、一般の工学部に行くよりユニークで面白いかもと思ったことがあります。入試難易度も射程圏内でした。しかし調べていくと乗船実習があることが判明。ヘタレの私には無理そうだったので候補からそっと外しました。
あまり知られていませんが、以前より船員養成カリキュラムが設定されていない流通関連の課程も設置されていました。しかし私は機電系の分野に興味があったのちょっと分野が違うなという感じでした。いまは流通情報工学科となっています。
受験生や保護者のみなさんは、志望校のオープンキャンパスだけでなく学祭にも足を運んでみることをお勧めします。このあたりは大学の隠れた実力や校風が表に出るので役に立つと思います。