退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『花と怒涛』(1964) / 久保菜穂子の背中に刮目せよ!

新文芸坐の《緊急上映 追悼・川地民夫》で映画『花と怒涛』(1964年、監督:鈴木清順)を鑑賞。小林旭主演の日活映画。

舞台は凌雲閣がそびえる大正時代の浅草界隈。婚礼の行列から花嫁・おしげ(松原智恵子)を奪い、そのまま駆け落ちしたヤクザ・菊治(小林旭)が主人公。川地民夫は、これを追う奇怪な殺し屋を黒マントに仕込み杖というコスチュームでノリノリで演じている。


予告編 花と怒濤 1964 鈴木清順

鈴木清順の特集を組むと、日活時代の作品として必ずといっていいほど登場する作品だが、典型的な日活映画の活劇であり、いわゆる清純らしさは希薄。それでも木村威夫による美術は見るべきものがある。浅草の路地のセットは秀逸だし、ラストシーンで新潟の雪中での死闘シーンで用意されたセットは幻想的だ。ここだけは清純らしい演出になっている。

また女優陣では松原智恵子の可憐さもさることながら、馬賊芸者を自称する久保菜穂子のいなさな立ち振舞が光っている。背中の刺青を見せるシーンは見逃せない。

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