5月23日~27日に中国浙江省烏鎮で行われたイベント「Future of Go Summit(囲碁の未来サミット)」内で、柯潔九段とAlphaGoとが3局を戦った。結果はいずれもAlphaGoの勝利(3-0)となり人工知能が人類を圧倒した。
対局の様子は下のイベントのサイトから見れるが、終始AlphaGoには付け入るスキがないように思えた。人類最強棋士・柯潔九段 (Ke Jie, 1997-)が涙目になったのが印象的だった。
昨年3月AlphaGoが韓国のプロ棋士・イ・セドル(Lee Sedol, 1983-)に、1勝4敗で圧倒して政界を驚かせた経緯があるので、この結果にはそれほど驚かなかったが、いよいよ来るべきときが来たというのが感想である。こうした偉業が軍事技術ではなく、Google傘下のベンチャー企業DeepMindにより達成されたことに感銘を受けた。
さて人類最強騎士を倒したあと、AlphaGoはどうるすのかと思ったらあっさり引退を表明したのにも驚いた。もともとGoogleの目標は最強の囲碁ソフトをつくることではなく、人工知能を人類発展のために応用することだろうから納得ができる引退宣言である。
なお、この記事によれば今後、囲碁学習ツールの開発も行っていくとある。以前より人工知能に指導碁を打ってほしいと思っていたが、そう遠くない将来その夢が叶う日が来るかもしれない。期待して待ちたい。