退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『恋する女たち』(1986) / 斉藤由貴主演のアイドル映画第2作

神保町シアターの《映画デビュー30周年記念 斉藤由貴映画祭》で映画『恋する女たち』(1986年、監督:大森一樹)を鑑賞。氷室冴子の同名小説を斉藤由貴主演で映画化。

金沢を舞台に女子高生3人(斉藤由貴高井麻巳子相楽ハル子)が恋に悩む姿を等身大かつユーモラスに描いた青春映画。柳葉敏郎小林聡美が共演している。とくに小林の怪演は必見。それにしても出演者はみな若い。

いま見るとこちらが恥ずかしくなるような台詞ばかりだが、これが当時のコバルト文庫の雰囲気だったのかもしれない。「尼寺に行く」と言って、斉藤が自分の髪を切るシーンが最大の見どころか。

斉藤由貴のかわいい様子だけでなくいろいろな表情を捉えていることはアイドル映画としてよくできている。もちろん脱いでいるわけではないが、グラマラスは肢体をきちんと抑えているのも評価できる。

映画パンフレット 「恋する女たち」 監督/脚本 大森一樹 出演 斉藤由貴/高井麻巳子/相楽ハル子/柳葉敏郎/菅原薫/小林聡美/原田貴和子/川津祐介/蟹江敬三/星由里子

また当時の金沢そ知る人にとってはロケの映像がなつかしい。市内の映像も興味深く見たが、2009年に廃止された北陸鉄道石川線加賀一の宮駅のアジのある駅舎が見れたのがよかった。欲を言えば金沢を舞台にするのであれば雪景色や金沢城址にあった金沢大学のキャンパスもフィルムに残して欲しかった。

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今回は「斉藤由貴映画祭」というふれこみだったが、上映作品がわずか3本というさみしい内容で残念。もっと見たい作品があるので次回に期待したい。