退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

グローバル都市・東京のひとコマ

最近、都内では海外からの観光客を頻繁に目にする。これは東京がグローバル化したというより、単に円安の影響だろうが、まあ外国人と接触する機会が増えたことは間違いない。

週末、吉野家で面白い光景を見た。私が食事をしていると、アジア系の若い男性客がひとりぷらりと入ってきた。その客はメニューについて店員に英語で尋ねたが、店員は英語があまり得意ではなくようで困った様子。客に「No English?」と呆れられる始末。

どんな話をしているか聞いていると、「麺類はないのか(英語で)?」と聞いている。店員は「ラーメンなら、そこの通りにある」などと応じている。

天下の吉野家でラーメン注文するとはいい度胸だが、カウンター席のある店内だけでは観光客には見分けは付かないのだろう。

さて客と店員のやりとりはどうなるんだろうと耳をそばだてると、店員が突然「Chinese OK?」など言って中国語でコミュニケーションを取ろうした。

私は「え、あんた中国語できるの?」と思ったが、客も中国語を話せて、以後は中国語でメニューの説明などしていた。結局、客は吉野家で食事することにしたようだ。

店員の名札を見ると中国人ぽい名前だったのでなるほどと思ったが、私が注文した時は完璧な日本語の発音だったので気が付かなかった。

爆買で潤うデパートでは中国語のできるスタッフを揃えて顧客対応してのだろうが、こんな場末の吉野家でも中国語が飛び交う光景をみると、外国人に席巻されつつ東京の一コマを見た気がした。
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