2月16日、ドワンゴ主催による「第1回囲碁電王戦」の第二日が開催され、アマチュア日本代表の江村棋弘氏が13路盤、政治家の小沢一郎氏が19路盤で囲碁ソフト「Zen」と対局しました。ようやくタイムシフトを見終わりました。長かった。
江村氏は三番勝負で2連勝。手合い違いを思わせる内容で圧勝。とくに第2局は魅せる打ちまわしを披露して観戦していて痛快という内容でした。江村さんは対局後、大盤での検討にも参加してくれてとても勉強になりました。
一方、小沢氏は序盤からリードを許しそのまま寄り切られて中押し負け。やはり機械に「接待碁」は無理ですか、というとキビシイですが、体調が十分でない様子でしたので是非リベンジしてほしいものです。まあ囲碁ソフト「Zen」は小沢氏に負けると全敗(Zen敗)でしたから、一矢報いることができて企画的にはよかったかもしれません。
まだまだ囲碁ソフトは人間には対抗できないことがわかりましたが、技術の進歩につれて徐々に人間に迫ってくるはずです。今後もこの企画を続けて囲碁ソフトの進歩を定点観測してほしい。また「Zen」以外の囲碁ソフトも観てみたいですね。
今回何よりも驚いたのは、アンケート結果によると番組を観ている人の3割を超える人が囲碁をまったく知らなかったということ。ルールや囲碁用語を知らないで観戦して楽しいのかいとも思いますが、これは普及の絶好のチャンスです。
関係者が知恵を絞って、ネット民を対象に囲碁の普及を考えた活動を期待したい。まずは渾身の囲碁紹介動画の作成でしょうか。以前、アニメ『ヒカルの碁』のなかに「梅沢由香里の『GOGO囲碁』」というミニコーナーがあり、なかなか良かった記憶があります。ネット民にアピールできる、現代のゆかり先生は囲碁界にいるのでしょうか?
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: CD-ROM