先日、新文芸坐で「ガマの油」(2009年、役所広司)を観る。役所広司の初監督作品でもある。
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2009/11/26
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最愛の息子の死を通して「人の死とは何か」ということを考えさせられる真面目な映画。やや観念的、宗教的な色彩の強い作品であり、将来は丹波哲郎の後継者の資格十分かなと思った。
ただ、よく言えば「役所広司の思い入れが十分に伝わってくる」ということになるが、監督の撮りたい映像があまり必然性なしに並んでいて多少冗長かな、という印象は残る。わかりやすいストーリーだが、もっと尺を短くできたはず。
ディテールを見れば、役所広司のデイトレーダーぶりが楽しいし、息子の恋人へのロリコンぶりも微笑ましい。そして小林聡美の突出ぶりが目立つのも愛嬌か。不器用な映画なのだけど憎めないといったところ。