退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

南極料理人

過日、目黒シネマで「南極料理人」(2009年、沖田修一)を鑑賞した。まだ1月だけど、今年のベスト。堺雅人南極観測隊の調理師として派遣され、内陸部の「ドームふじ基地」で7人の隊員と1年以上の期間生活をともにする、という話。

南極料理人 [DVD]

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短いエピソードを繋いで基地での生活をユーモラスに描くという演出で飽きさせない。まずネタは抜群に面白いし、キャスティングも堺雅人が白眉。ユーモアに溢れ、実直な性格の主人公を好演していて、まさに余人をもって代え難い存在感を発揮している。そして美味しい料理を食べたときの隊員たちの笑顔が印象的。

ただ、大事件が起こるわけではなく、終始まったりした作品なので、「ああ映画を観た」といういう満ち足りた気分にはならない。緩い映画を見たい気分のときに肩の力を抜いて見てほしい。

それにしても、予習して行かなかったので、ペンギンがいつ出てくるかと思ったら、環境が過酷すぎて動物が生息していないとか…。極寒地で閉鎖された空間での団体生活。私にはとてもムリですね。隊員はエライよ。