退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

富江

先週、シネマヴェーラ渋谷洞口依子映画祭で「富江」(1998年、及川中)を見る。

富江 [DVD]

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日本ホラーの先駆けをなった作品だそうだ。ホラーはあまり観ないが、いまあらためて見てもいまひとつ。あんまり怖くないし…。それだけに、菅野の怪演が余計に際立っている気もする。

洞口依子は精神科医。事件を捜査する刑事役の田口トモロヲとともに、ストーリーをナビゲートする役割を果たす。二人とも悪くないのだが、終盤に登場する富江を演じる菅野美穂が、いいところを全部持っていく。良くも悪くも菅野を観るための映画。

菅野が当時から非凡であったことがわかる。最近は落ち着いた役が多いが、たまにはサイコでぶっ飛んだ役にも挑んでほしい。