新文芸坐の「中原早苗と深作欣二」という特集で、「怪談 片目の男」(1965年、小林恒夫)を観る。名バイプレーヤーだった西村晃が主演しているということで足を運ぶ。
いわゆる怪談モノ。中原早苗は西村の妻役。冒頭、西村が殺されるところから映画が始まる。まあ、型どおりというか陳腐な演出で退屈だった。
最後には謎解きがあり、一応、劇中に起きた数々の事件について辻褄が合うのだが、トリックが解けたという爽快感には欠ける。ちょうど、昔よく読んだ江戸川乱歩の少年探偵小説を彷彿させるような雰囲気もあるが、いかにも古い。