シネマヴェーラ渋谷で「女囚さそり 701号怨み節」(1973年、長谷部安春)を鑑賞する。特集「追悼、長谷部安春」の一本。篠原とおる原作のコミックの映画化。シリーズ4作目。
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松島ナミはもちろん梶芽衣子。主題歌「怨み節」を披露している。共演者は、若き日の田村正和が青臭い革命家崩れを、細川俊之が公安あがりの警視庁警部を、それぞれ熱く演じていて、いま振りかえるとなかなかおもしろい。
とくに細川俊之については、以前放送されていた「ブラックワイドショー 第三惑星放送協會」の中佐役を想起させる。当時そのままのキャラなのは愉快。
また映画の後半、刑務所に舞台を移ると安心する。やはり「さそり」は刑務所内のシーンが似合う。女刑務官の制服が素敵。
それでも「さそりシリーズ」というと、伊藤俊也監督の前3作の印象が強烈であるため、本作の影が薄い。とくにラストを松島ナミの恋愛沙汰に帰着させたのは承服しがたい。ナミのイメージとは違うだろうと思う。