近くのシネコンで「火天の城」(2009年、田中光敏)を観る。安土城の築城物語だ。
意外と言っては失礼かもしれないが、まっとうな時代劇だった。まあ、良くも悪くも西田敏行の映画なので、彼の演技が受け入れられれば楽しめるだろう。
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序盤のコンペまではかなり期待を持たしてくれ悪くない。「プロジェクトX」路線で行くのなら、工事が始まったからの各工程を詳細に描写してほしかったかな。城マニアを納得させるくらいの考証とシナリオが必要だろう。やはりあっさり城が完成目前となるのでは物足りない。それでも、エキストラが多数参加する工事場面は迫力たっぷりでスクリーンで鑑賞する価値はある。
役者では、織田信長を演じた椎名桔平も良かったが、寺島進のくどいほどの男らしさが素敵。福田沙紀は愛らしいが、時代劇向きではないかも…。
一番ツボだったのは、水野美紀(女忍者?)が信長を襲う場面。急にアクション映画になって呆気にとられた。でも本当に必要なシーンだったのか。どうせ蛇足を付け足すなら、水野のお色気シーンもほしかったな。
映画は城が竣工してめでたしめでたしとなるが、さらに数年下って本能寺の変の後、安土城天主が炎上する場面を描き、これをエンドロールにつなげるというアイディアはどうだったろう、と鑑賞後に思った。