目黒シネマで「フロスト×ニクソン」(2008年、ロン・ハワード)を観る。難解な政治劇かと思い、実はあまり期待していなかったが、意外とおもしろい娯楽作だった。ウォーターゲート事件などの米国政治に関する前提知識がなくても、まずまず楽しめる作品。
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2009/08/21
- メディア: DVD
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まず気づくのは、ニクソン大統領を演じるフランク・ランジェラは圧倒的な存在感とともに魅力的ではあることである。旧来から言われるニクソン像とは、「人間的な魅力に欠け、国民に愛されることがなかった」というものだが、この映画ではそのイメージとは随分と隔たりがあり、それが新鮮に感じられた。
フロストによるインタビューでの骨太の脚本はすばらしいし、すばらしい二人の役者を得て、ロン・ハワードの映像作家としての本領発揮というところだ。インタビュー後の二人のやりとりには友情すら感じられ清々しいラストなのも好印象。
ただ、フロストにナンパされた女が終始いっしょなのは何なんだろうか。