シネマヴェーラ渋谷の「緑魔子特集」で「御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判」(1974年,井上芳夫)を鑑賞する。勝新太郎主演の「御用牙」シリーズ第3作。
同名劇画の映画化。このエロ路線で三作品も製作されたことに驚くが、さすがに三作目になると食傷気味。緑魔子は悪徳老中の正室。検校・小池朝雄(!)が演奏する琴の調べのなかで、勝新太郎に昇天させられるシーンが一番の見どころか。
西村晃、成田三樹夫、小池朝雄、名和宏といった個性派俳優が大挙出演しているわりには、凡庸な作品に留まっている。もったいない。あと名和宏が大砲に撃たれて、すすだらけになるのは、ドリフのコントかと…。勝の手下の草野大悟と蟹江敬三のコンビがいいね。