新文芸坐の「仲代達矢 役者魂」という企画で「切腹」(1962年、小林正樹)を見る。
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- 発売日: 2012/12/21
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回想を巧みに用いた脚本(ナラタージュというのか)に加えて、津雲半四郎(仲代達矢)と斎藤勘解由(三國連太郎)の対話劇の緊迫感がすばらしい。ラストの大立ち回りも期待を裏切らない。
いまの視点で見れば、主家の改易で碌を失い浪人になるのは、サラリーマンのリストラと重ねることができるかもしれない。また時代の変化点という意味でも、寛永初期というのは今と似ているかもしれないなとも思った。
切腹する気もないのに門前で切腹させろといって金を受け取る浪人も、また竹光で切腹を強いる井伊家も十分に理不尽だ。まあ世の中は、理不尽なのは当時も変わらないということか。