退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

プレイタイム

新宿のK’s cinema で「フレンチ・シネマで5週間」という企画で上映されていた「プレイタイム」(1967年、ジャック・タチ)を観てきた。

全編が、空前のスケールのセットで撮影されたというのだから驚かされる。アパルトマンなどのセンスのよさには脱帽。タチの完全主義が遺憾なく発揮された作品。当時、70ミリフィルムで上映されたらしいが、ぜひ観てみたかった。あの美術装置も、いまならCGで結構簡単に再現できるのだろうか。

後半のレストランでのギャグ連発の喧騒は、正直ちょっとつらいものがあった。つまらなくはないのだけど、居心地はよくない。とらえどころのない不思議な映画だった。それに長い。

製作に巨費と投じたものの興業的には惨憺たる結果だったらしい。さもありなむ。まあ古典として観ておくべき作品ではある。

プレイタイム ( 新世紀修復版 ) [DVD]

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