退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

HERO

テレビで映画「HERO」(2007年、鈴木雅之)が放送されていた。2007年邦画ナンバーワンヒットだったらしい。放送に先立ち新春特番としてTVシリーズの再放送もあった。

TVシリーズのファンで設定を把握していたこともあり、なかなか楽しめた。TVシリーズが大ヒットしたので、ある意味、成功が約束された映画である。製作者側もプレッシャがあったのではと想像する。

本作は、TVシリーズではあまり描かれることがなかった法廷シーンが多いのが特徴といえるが、法廷劇としては物足りない。被告のアリバイを崩したところまではいいのだが、犯行を立証する場面が描かれていないのは不満。まあ、TVシリーズを懐古するのが主なテーマだとすれば、そうした些細な事はどうでもいいのかもしれないが。

被告の弁護士を松本幸四郎が演じている。ダークスーツがよく似合い存在感があってよかった。一方、代議士がタモリである必然性がないように思う。法廷でサングラスはないだろう。ただフジテレビを象徴するだけのためであろうか。ミスキャストだ。

木村拓哉松たか子のコンビは相変わらずいい味を出している。二人の仲も急展開するが、続編はあるのだろうか。個人的には、大塚寧々をフィーチャした特番を希望したい。

HERO スタンダード・エディション [DVD]

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