「鳶がクルリと」(2005年、薗田賢次)を深夜のテレビで鑑賞する。まぁ、この映画は、たぶんレンタルすることもないし、映画館で見る機会もないだろうから、こうした機会でもないと見ることもなかっただろう。一期一会。
エリートOLと鳶職の組合せが面白いが、映画としては凡作。この映画は基本的に人情噺だと思うが、全体に緩慢で軸がぶれている。そもそも観月ありさが、ちっともエリートOLに見えないのも難。やたら脚線美を強調しているのもどうかと。通山愛里はちょっと良かったな。
もっと鳶の職人技に焦点をあてて、その素晴らしさを訴求することで、職人気質を膨らまして、人情路線を展開してほしかった。だからオブジェ設置の仕事ぶりが描かれないのは不満。
肝心の鳶の高所での仕事場でのチープな合成映像も減点大。それに、一番ダメなのは、例のオブジェの造形である。ラストにチラッと映るだけなのだが、こんなビルで仕事したくないなあと思ってしまった。
そんな映画でも、ひとつ勉強になったことがあった。一番高い所から全体を指揮する役目の鳶を「隼」というのか。ふむふむ。
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