先週、先々週と2週にわたり、早稲田松竹でヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)の特集があったので観てきた。上映されたのは、初期作品のなかから次の4本。
- 都会のアリス(1974年、Alice in Den Städten)
- まわり道(1975年、Falsche Bewegung)
- さすらい(1976年、Im Lauf der Zeit)
- アメリカの友人(1977年、Der Amerikanische Freund)
上記の1,2,3は、「ロードムービー3部作」として知られていて、いずれも「旅」はいいなと思わせる作品である。自分の立ち位置を確認するためには、いったんルーティンの外に出てみることがいいのかもしれない。時間を作ってどこかに行ってみたい。
『アメリカの友人』は、今回初めてみた。他の作品と趣が異なるスペンス映画。サスペンス映画としては、主人公があまりに簡単にだまされるなど、脚本にリアリティに欠けていて物足りないと感じたが、「ニューシネマ」を思わすラストは強い後味を残す。一方、街の風景などの雰囲気はとてもよい。上のロードムービーを観たときにも感じたが、この監督は風景を撮ると本領を発揮するようだ。ムードを楽しむ映画かもしれない。
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余談だが、今回みた『アメリカの友人』の字幕はちょっとひどいかも。例えば、”forgive”と”forget”をまちがえてたし、”make money”を「金を作る」としたりしている。ここは「金を稼ぐ」くらいにしたほしいところ。見逃したけど、字幕は誰だったのだろう。