世田谷文学館で開催されている「没後5年 宮脇俊三と鉄道紀行展」に行ってきました。鉄道紀行文の一人者として広く知られている宮脇俊三の業績を回顧する展示会です。一見の価値があります。会期はあとわずかですが近くの方は是非どうぞ。
見どころのひとつは、テレビでは見たことはあったのですが、途中下車印が一面に捺されたいわゆる”最長片道切符”です。切符の裏面も鏡で見ることができる展示でした。他には、執筆原稿の他、自ら描いたとされる路線図や時刻表などの原稿資料に目を惹かれました。これらの資料は極めて緻密なもので、きっと几帳面な人だったことが伺えます。
また海外の取材旅行先から、ふたりの娘さん宛に出した葉書が何通か展示されていました。以前読んだ『最長片道切符の旅』のなかで次女が登場するのを羨ましく読んだのを思い出しました。
展示場でもらったパンフレットに『時刻表2万キロ』全線完乗地図が載っていました。これをみると、現在までに随分多くの路線が廃線になったことがわかります。特に北海道は顕著です。この路線には乗りたかったなと思いながら地図を見ていると、やや感傷的な気分になりました。