退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

読書

惣領冬実によるコミック「チェーザレ 破壊の創造者」を読了する

惣領冬実による歴史漫画「チェーザレ 破壊の創造者」(全13巻)を読み終わった。『モーニング』(講談社)で、2005年から2021年まで不定期に連載されていた。第12巻がでるまでが長く待ちくたびれた記憶があるが、いつのまにか完結していたので最初から読み直…

【読書感想】ミニマリストしぶ『手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択 』(KADOKAWA、2022年)

YouTubeで見ている人の本はどうしても手に取ってしまう。この本もそのなかの一冊。1冊目の『手ぶらで生きる。』読んでいるので、しぶさんの本では2冊目になる。手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択作者:ミニマリストしぶKADOKAWAAmazonYouTubeや前著で仕入…

【読書感想】青木理『安倍三代』(朝日文庫、2019年)

安倍晋三元首相の暗殺を契機に積ん読だった本を引っ張り出してみた。安倍三代作者:青木 理朝日新聞出版Amazonタイトルどおり、安倍晋三元首相の父方の祖父・寛、父・晋太郎、そして晋三本人の三代の軌跡を追ったルポルタージュである。丹念に集めた証言を元…

小山ゆうのコミック『あずみ』を読了

小山ゆうの代表作と言える、コミック『あずみ』(全48巻)を読了。今年夏、続編である幕末を舞台とした『AZUMI -あずみ-』を読み、前作も読みたくなり読み始めるも、さすがに長い……。本作は1994年から2008年にかけて『ビッグコミックスペリオール』(小学館…

原秀則によるコミック『冬物語』を読了しました

以前より気になっていた原秀則のコミック『冬物語』(全7巻)を読んでみた。1987年から1990年まで『少年ビッグコミック』およびその後継誌『ヤングサンデー』にて連載されていたマンガである。シェークスピアの作品と1ミリも関係なし。大学受験を下敷きにし…

安彦良和『虹色のトロツキー』を読了!

以前より気になっていた、安彦良和のコミック『虹色のトロツキー』(文庫版、全8巻)を読了した。いまは亡き漫画雑誌「月刊コミックトム」に連載されていた”大人の漫画”である。虹色のトロツキー 1 (中公文庫 コミック版 や 3-19)作者:安彦 良和中央公論新社…

コミック『七帝柔道記』を読み終わったが…

原作は増田俊也による圧倒的な筆力で描く自伝的青春群像小説『七帝柔道記』だが、数年前に面白そうだと手にとったとき580ページという大部だったので読むのを躊躇した記憶がある。七帝柔道記作者:増田 俊也角川書店(角川グループパブリッシング)Amazonその後…

【読書感想】ゆじー『世界最難関のミネルバ大学に合格! 実力以上の結果を出す! 「ゆじー式」学習法』(KADOKAWA、2022年)

YouTubeで著者ゆじーの動画を見ていたので本も手に取ってみた。「ゆじー式学習法」とタイトルにあるが単なるノウハウ本ではない。世界最難関のミネルバ大学に合格! 実力以上の結果を出す! 「ゆじー式」学習法作者:ゆじーKADOKAWAAmazon私がゆじーの動画を…

コミック『プラネテス』を読了した

幸村誠によるコミック『プラネテス』(全4巻)を読み終わった。この作品は『モーニング』(講談社)に1999年から2004年まで不定期連載された。宇宙開発により生じたスペースデブリ(宇宙ごみ)問題を取り上げ、デブリの回収業者が主役のSF漫画。プラネテス(…

雑誌「Wedge」の外国人労働者特集が面白かった

ひょんなことで雑誌「Wedge」(2022年 7月号)を手にとって、特集「日本を目指す外国人労働者 これ以上便利使いするな」を読んだ。Wedge (ウェッジ) 2022年 7月号 [雑誌]作者:Wedge編集部株式会社ウェッジAmazon業界によっては「人手不足」で困っていると喧伝…

宮本武蔵が現代に蘇るコミック『刃牙道』を読み終わった

板垣恵介による「刃牙シリーズ」第5部『刃牙道』(全22巻)を読み終わった。クローン技術と降霊術で蘇った宮本武蔵と、これまでのシリーズに登場した格闘家たちとの闘いを描く。刃牙道 1 (少年チャンピオン・コミックス)作者:板垣恵介秋田書店Amazon刃牙道 22 …

【読書感想】逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』(早川書房、2021年)

ロシアのウクライナ進攻により、注目を集めている小説『同志少女よ、敵を撃て』を読んでみた。2022年本屋大賞受賞作。同志少女よ、敵を撃て作者:逢坂 冬馬早川書房Amazon1942年、独ソ戦が激化するなか、モスクワ近郊の農村に暮らしていた少女セラフィマの人…

斉木久美子のコミック「かげきしょうじょ!! シーズンゼロ 」を読んでみた

少女マンガ雑誌「MELODY」(白泉社)で連載中の 斉木久美子によるコミック「かげきしょうじょ!!」(既刊12巻)の華麗なる歌劇音楽学校ライフ幻の前日譚。かげきしょうじょ!! シーズンゼロ (花とゆめCOMICS)作者:斉木久美子白泉社Amazonどう読んでも宝塚歌劇団…

小山ゆうのコミック『AZUMI -あずみ-』を読了

幕末を舞台に凄腕の女刺客あずみの活躍を描いた、小山ゆうのコミック『AZUMI -あずみ-』(全18巻)を読み終わった。ビッグコミックスペリオール』(小学館)にて、2009年から2014年まで連載された作品で、小山ゆうの代表作である漫画『あずみ』の続編にあたる…

特撮本『キャラクター大全 仮面ライダーV3編』を読んでみた

TOKYO MXで放送中の特撮テレビドラマ「仮面ライダーV3」が佳境に入っている。いよいよライダーマンが登場するあたりまで進んでいる。毎週楽しみに見ているが、偶然、特撮本『キャラクター大全 仮面ライダーV3編』を見つけたので手にとって見た。豊富なカラー…

【読書感想】『黄金の6年間 1978-1983 ~素晴らしきエンタメ青春時代』(日経BP、2022年)

1980年代の音楽情報発信サイト「Re:minder-リマインダー」の人気連載の書籍化。黄金の6年間 1978-1983 ~素晴らしきエンタメ青春時代作者:指南役日経BPAmazon「黄金の6年間」として1978年から1983年を取り上げている。正直、この6年間が特別なのかよくわから…

【読書感想】西村康稔『コロナとの死闘』(幻冬舎、2022年)

2020年3月から2021年10月まで新型コロナウイルス感染症対策担当大臣を務めた西村康稔氏の戦いの軌跡を追った一冊。コロナとの死闘作者:西村 康稔幻冬舎Amazon一時期、コロナ担当大臣としてマスコミへの露出が多く、国民に顔だけは売ったのはまちがいない。し…

月刊誌『Pen』のウルトラマン特集を読む

雑誌『Pen』(2022年6月号)が、〈初代からシン・ウルトラマンまで ウルトラマンを見よ〉と銘打つウルトラマン特集だった。Pen(ペン)2022年6月号[初代からシン・ウルトラマンまで ウルトラマンを見よ]CCCメディアハウスAmazon庵野秀明&樋口真嗣による映画『シ…

『筒美京平の記憶』が雑誌扱いなのが惜しい

郊外でふと立ち寄った書店で気になっていた本に出会ったので、しばらく立ち読みしていた。筒美京平の記憶ミュージック・マガジンAmazon2020年10月に惜しくも亡くなった、日本の歌謡界を代表する作曲家・筒美京平。その謎に包まれた音楽制作について、多くの…

『光と闇 小倉宏昌画集』を見る

大型連休のあたりでアニメ『SHIROBAKO』が一挙配信されていたので見た。同じP.A.WORKS制作作品ということで、今期の覇権アニメ『パリピ孔明』のプロモーションのようだった。その『SHIROBAKO』に気難しい背景画の巨匠・大倉という登場人物が登場する。大倉工…

【読書感想】マキタスポーツ『雌伏三十年』(文藝春秋、2022年)

タレントのマキタスポーツによる自伝的小説。甲府から野望を持って上京してきた主人公の苦節に満ちた半生を描く。かなり分厚い本だったので驚いた。雌伏三十年作者:マキタスポーツ文藝春秋Amazonマキタスポーツの名前は知っていたが、注目し始めたのは、BS12…

大島弓子「ダリアの帯」を読む

少し前に、なにかのラジオ番組で紹介された大島弓子の短編「ダリアの帯」を読んでみた。たしか近田春夫と小泉今日子が月イチで放送しているラジオ番組のコーナーだった思うが、どちらが持ち出したのか記憶が定かではない。初出は少女漫画誌『ぶ~け』(集英…

【読書感想】矢部太郎『ぼくのお父さん』(新潮社、2021年)

『大家さんと僕』の著者が実の父を描く、ほのぼの感動の家族漫画。ぼくのお父さん作者:矢部 太郎新潮社Amazon以前『大家さんと僕』を読んで感銘を受けていたので、矢部太郎の新刊ということで見つけて読んでみた。全編オールカラーの豪華な本。絵本作家の父…

電子書籍サイト「ebookjapan」でコミック「強殖装甲ガイバー」を読み終わりました

高屋良樹によるSFマンガ「強殖装甲ガイバー」の既刊分(32巻)を読み終わった。電子書籍サイト「ebookjapan」のチケット制で無料で読むことができたが、その分だけ時間がかかった。漫画 ebookjapan 電子書籍コミック・まんが本棚Yahoo Japan Corp.ブック無料…

「映画秘宝」の最終号を読む

今年2月に「映画雑誌『映画秘宝』が再び休刊することになった」と版元の双葉社が発表した。そのとおり、5月号が事実上の最終号となった。映画秘宝 2022年5月号 [雑誌]双葉社Amazonスキャンダルの多い雑誌でだった。シネフィルにまともな人間はいないのだろう…

【読書感想】『令和の少年隊論』(アチーブメント出版、2021年)

かつてジャニーズ事務所に所属していた、男性アイドルグループ「少年隊」を論じた本。令和の少年隊論アチーブメント出版Amazon少年隊は、錦織一清、東山紀之、植草克秀の3人組。デビュー曲は「仮面舞踏会」(1985年)だった。ジャニー喜多川をして、生前、これ…

【読書感想】日髙のり子『天職は、声優。』(主婦の友社、2022年)

声優・日髙のり子のデビュー40周年記念本を読んでみた。天職は、声優。作者:日髙 のり子主婦の友社Amazon本を手にとって「あれ」と思ったのは、表紙がデビュー40周年記念CDのジャケットと同じだったこと。せっかくなら新たに描き下ろしてもらえばいいのに思…

藤子不二雄A「ひっとらぁ伯父サン」を読む

先日亡くなった藤子不二雄Aの追悼番組で取り上げられていた、ブラックユーモア短編「ひっとらぁ伯父サン」を読んでみた。初出は1969年『ビッグコミック』4月1日号(小学館)。東京郊外の平和な住宅地にアドルフ・ヒトラーそっくりの男が流れ付き、そのまま住…

『ユリイカ 2018年9月号 特集=濱口竜介』を読む

映画『ドライブ・マイ・カー』(2021年)の成功により、一躍マスコミの注目を集めた濱口竜介監督。もちろん唐突に世界の檜舞台に立つようになったわけではなく、以前より日本国外の主要映画祭で受賞を重ねていた。ドライブ・マイ・カー インターナショナル版 […

【読書感想】松田小牧『防大女子 - 究極の男性組織に飛び込んだ女性たち -』(ワニブックスPLUS新書、2021年)

将来の自衛隊幹部を育成する防衛大学校OGが実体験に加え、防大OG、女性自衛官に取材して、「究極の男性組織」である自衛隊や防大という特殊な環境に身を置く女性たちの本音に迫る。さらに課題についても言及する。防大女子 - 究極の男性組織に飛び込んだ女性…