退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

キバ男爵が郷鍈治だった

TOKYO MXで放送中の「仮面ライダーV3」が佳境に入っている。

「仮面らぁーいだ」」という独特のセリフ回しが印象的だった大幹部ドクトルG(どくとるげー、演:千波丈太郎)が倒されたあと、第31話「呪いの大幹部 キバ男爵出現!!」からキバ男爵が登場する。

キャラクター大全 仮面ライダーV3編 不死身の男 パーフェクトファイル

呪術的なテイストを加えて、怪奇性を強調した演出で新味を演出している。キバ男爵はわずか5話で退場し、続くツバサ大僧正(演:富士乃幸夫)も同じく5話という継投策だった。

TOKYO MXの再放送ではキバ男爵が退場するところまで進んでいるが、この声はどこかで聞いたことがあるなと思ったが、ようやく郷鍈治だと気がついた。郷鍈治は元々は日活出身だが、その後、東映映画に個性派俳優として活躍した。とくに東映ピンキー・バイオレンス路線の作品しに多数出演している。また、ちあきなおみの夫としても知られている。

キバ男爵が郷鍈治だったことになかなか気が付かなったのは、メイクと被り物により人相が判別できなかったここともあるが、EPGに情報がなかったためもある。なぜキバ男爵のキャストだけ表記がないのか不明だが、単に名前の漢字が難しかったのか。

キバ男爵が退場する前、第33,34話の2話にわたりライダー1号、2号が登場するテコ入れ回が用意された。第34話「危機一発! キバ男爵対三人ライダー!!」は、キバ一族の母なる魔女という女性キャラが登場して「おっ美人じゃん」と期待するが、原始タイガーとなった怪人態では男性の声で肩透かしを食わされる。

キバ男爵は、第34話で3人ライダーと戦って見せ場をつくって退場かと思ったが、ライダー1号、2号はそのまま去っていき、キバ一族との決着は第35話「キバ男爵 最後の変身」まで持ち越される。変身態は吸血マンモス。案の定、鼻がちぎれてV3に倒されてしまう。そう言えば、被り物ははマンモスの骸骨のイメージしたものだったのか……。

せっかく郷鍈治が出るなら、フツーの人間に“変装”しておやっさんとの芝居を見せてほしかった。