退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「『しねまんすりい』リニューアル」に思う

机まわりを整理していたら、昔の「しねまんすりい」が出てきた。これを見て、今月から「しねまんすりい」がリニューアルされたことを思い出した。「しねまんすりい」というのは、池袋の名画座新文芸坐」のスケジュール表のこと。

どのようにリニューアルされたかについては、新しくなった「しねまんすりい」に載っていた文章を引用する。

元号に変わった5月より「しねまんすりい」をリニューアルしました。これまで上映スケジュールは「しねまんすりい」、番組の詳細は個々の特集チラシをご参照いただいてきたかと思いますが、これを見開き6ページの新「まんすりい」に統合しました。昼の2本立てにオールナイト、レイトやモーニングに特別上映となかなか複雑な当館の上映スケジュールもこれでより把握し易くなったはず。新「まんすりい」をどうぞよろしくお願い致します。

要は特集ごとのチラシをやめて、豪華になった月刊スケジュール表に統合したということらしい。以前の「しねまんすりい」はコンパクトだったし、普通紙だったので書き込みがしやすく便利だったのでちょっと残念だ。まあこれも時代の流れだろうか。

新文芸坐にはスクリーンが1面しかないが、スクリーンあたりなら日本でいちばん多くの種類の映画が上映されている映画館だと思う。その分、スケジュールは複雑になりがちで、日替わりはあたりまえ、さらに油断していると夕方から別のプログラムが上映されるなどややこしい。

今回ガントチャートのような図がついてわかりやすくなったのは嬉しい。しかしフォントサイズが小さくて読みづらい箇所があるのは残念。情報を詰め込みすぎではないか。

もっとも私は紙の映画館からチラシを極力持ち帰らないようにしている。ゴミを増やしたくないからだ。さいわい新文芸坐ではPDFファイルで「しねまんすりい」を配布しているので、これまでの特集チラシと同様、もっぱら電子媒体を利用することになりそうだ。さきほど文字が小さいと言ったが、電子媒体なら拡大すればよいのでなんの問題もない。

さらにこれを進めれば、紙媒体を前提としたPDFファイルである必要もない。インタラクティブなウェブ向けのコンテンツとして「しねまんすりい」を発展させてもよいだろう。そうなれば情報更新もマンスリーである必要もなく随時できるものメリットだろうし、紙幅の制限もなく映画の解説やコラムをたっぷりと載せることができる。

個人的にはスタッフからのメッセージをもっと読んでみたい。企画のねらいや苦労話、入れたかったけど入らなかった映画などの話である。スケジュール表は映画館と観客とのかけ橋でもある。

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新旧「しねまんすりい」