退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「Google、HuaweiのAndroidサポート提供を停止へ」に思ったこと

Googleが、米国商務省の方針によりファーウェイ(Huawei)のAndroid端末向けのサービスを停止することを発表しました。以下は米Reuterの「Googleは今後、Huaweiに対するAndroidおよびGoogleサービスの技術サポートの提供や協力を中止する」という記事です。

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アメリカはそこまでやるのか!?

その後、Google社が提供するスマホ向けOS「Android」の公式Twitterで、既存のファーウェイのデバイスは今後も「Google Play」のサービスを継続することを発表しています。

とは言っても、米中貿易戦争の渦中、紛争は長期化し広範な分野に波及することが予想されます。「戦争」が激化すれば今回のGoogleのコメントの一片の反故になることも充分に考えられます。現行機のユーザーも安心できません

Android自体はオープンソースですが、Google PlayGmailGoogle Mapsなどの一連のGoogle アプリをデバイスに搭載するためには、メーカーはAndroidとは別にGoogleからライセンスを取得する必要があります。これはGoogle Mobile Service(GMS)と呼ばれています。今後、Huaweiは新規機種についてGSMのライセンスを取得できないことが予想されています。

米中貿易戦争が激化していく様子は伝えられていましたが、正直、アメリカがここまでやるのかと驚きました。トランプ大統領は「やる男」ということなのでしょう。アメリカを怒らせたらマズいということでしょう。その意味では安倍政権の対米追従路線は正しいのかもしれません。

Googleのないスマホなんてゴミだろ!?

この報道のとおりに推移すれば、新しく発売されるHuaweiスマホGoogleの提供するサービスが利用できなくなります。どれだけカメラが高性能であってもGoogleのないスマホ」なんてゴミ同然です。商品価値は乏しいでしょう。

ただしこれは日本を含む中国国外の話で、中国国内は事情が違います。中国国内のインターネットは当局の管理下にあり、もともとGoogleのサービスは利用できないばかりでなく、TwitterFacebookも利用できません。いわゆる中国国外とはまったく別のインターネットの生態系が形成されています。

したがってGoogleのサービスが利用できなくても中国国内では影響は限定的というわけです。ガラパゴスの生態系のようですが、人口12億人ですから、ガラパゴスというにはあまりに大きい閉鎖空間です。

一方、日本ではHuaweiスマホの市場価値はほぼゼロになります。Googleを利用できない端末を買う人はほんの一部の好事家に限られます。この問題は解決しない限り、遅かれ早かれ日本市場から撤退を迫られることでしょう。

誰も得をしないというけれど……

今回の米政府の方針について、「誰も得をしない」という人がいます。たしかに誰も得はしないかもしれませんが、これは損得の問題ではなく大国間の覇権争いなのです。

トランプ大統領が「これは安全保障の問題だ!」と言えば、誰も逆らえません。世界が停滞するだけかもしれませんが、やるときはやらなければいけないときもあるということでしょう。

まあ話が大きすぎて一市民が何を言ってもムダです。行き着くところまで行くだけです。

中国国外ではHuawei終了!?

さきほど述べたように、中国国外のスマホ市場でHuaweiが生き残る術はないでしょう。独自OSに独自のアプリ市場を用意してHuaweiのプラットフォームをつくることは可能でしょうが、それがが少なくとも日本で支持を集めるとは考えられません。このまま米中貿易戦争が続けば、早晩Huaweiは日本から姿を消すことでしょう。

奇しくも本日、日本でHuaweiの新製品の発表会がありました。すごいタイミングでやるんだと思いましたが、事前に日程が決まっていたのでしょう。この問題については通り一遍の言及はあったものの、プレゼンのあとメディアとの質疑応答はなく、責任者が逃げ帰るように会場をあとにする姿が印象的でした。

これからスマホを買う人はよく情報を集めてHuaweiを選ぶかどうか考えたほうがいいでしょう。

以上、Huawei終了のお知らせでした。

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