退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『ベン・ハー』(1959) / 古き良き時代のハリウッド大作。チャリオットの激走シーンに刮目せよ!

新文芸坐の《魅惑のシネマ・クラシックスVol.31 ワーナー・ブラザース シネマ フェスティバル PART5》という企画で映画『ベン・ハー』(1959年、監督:ウィリアム・ワイラー)を鑑賞。原作はルー・ウォーレスの同名小説。

古き良き時代のハリウッド超大作。212分に及ぶ長尺で前後編の間には休憩あり。もちろん1本立て。大型連休中の新文芸坐は《午前十時の映画祭》のようなプログラムでやや物足りないが仕方ない。

エルサレムに暮らす、ユダヤ人貴族の若者・ベン・ハーチャールトン・ヘストン)は、軍司令官(tribune)として赴任してきた旧友メッサラ(スティーブン・ボイド)と再会を喜ぶ。しかし、新総督を迎えた日。ベン・ハーの館から瓦が総督の行列に落ちるという事故が起こる。暗殺を疑われたベン・ハーはメッサラに見殺しにされる。弁明の機会のないまま奴隷階級に落とされガレー船の漕手にされて、母と妹は行方知れずになる……。


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ベン・ハーの復讐譚に同時代の人物キリストの物語を絡めて描く超大作。世界での興行を考慮したのだろうか宗教色はほどよく抑えれれているが、いまの価値観からするとキリスト教原理主義の趣が感じられるという人もいるかもしれない。私はクリスチャンではないが、聖書は好きなのであまり気にならないが、とくに日本では宗教色が鼻につくというか荒唐無稽に思える人は多いかもしれない。

それでも、この映画はガレー船の海戦やチャリオット競争など、普通に娯楽映画とし十分楽しめる。この時代はCGはないし特撮技術も未熟なのだが、どちらのシーンもハリウッドの本気が伝わってきていま見ても迫力満点。とくに四頭立てのチャリオットが激走するシーンは映画史屈指の名場面。ぜひ大きなスクリーンで見てほしい映画だ。


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今回映画を見て思ったのは、総督に瓦が落ちたのは、故意ではないにしろベン・ハー側にも過失はあるのはないかということ。裁判なしで罪を問われるのは理不尽だろうが、メッサラを仇敵とまで憎むは無理があるのではないか。メッサラにも組織のなかで立場があるだろう……。そんなことを思ってみた。

この映画は若い頃から何度も見ているが、映画の内容をほとんど完璧に記憶していることに我ながら驚いた。好きな映画はたくさんあるが、こうした例はは珍しい。キリスト教に興味があるのも、この映画や『十戒』などを子どもころから見ていたせいもあるかもしれない。

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