退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】堀江貴文、落合陽一『10年後の仕事図鑑』(SBクリエイティブ、2018年)

時代の寵児ともいうべき二人の対談本。

10年後の仕事図鑑

10年後の仕事図鑑

対談本というわりには、インタラクションがあまりないのは残念。会話の流れのなかで議論が予想外の方向に行くこともない。それぞれが自由勝手にある程度の分量の意見を述べているような本だ。それならば二人の単著を読んだほうがいいだろう。読んでいるうちにどちらの発言なのかわからなくなり読みにくいのも難点。

さて期待していたタイトルにある「仕事図鑑」は、第2章「なくなる仕事・変わる仕事」、第3章「生まれる仕事・伸びる仕事」で、50種程度の職業の未来をイラスト付きで紹介をしている。しかし、このパートの分量が少ないこともあり期待はずれ。それぞれの仕事をどれだけ知っているのだろうと思うほど、分析が表面的で雑に思えた。ホリエモンに至っては、こういう「消える職業」「生まれる職業」のような予測は意味がないと言い出す始末。

f:id:goldensnail:20180919210225j:plain:w360

両氏の話は面白いし、聞くべきアイデアが満載なので読んで損するはない。とくに学生にとって、この本で述べられている将来の社会の予測は役立つし、職業選択の参考にもなるだろう。しかし両氏とも無責任に放言してるので、結果は自己責任だということだけは言っておきたい。あくまでも参考程度にしておくのがいい。

それにしても「仕事図鑑」というタイトルはちょっと違うだろう。

f:id:goldensnail:20180919210221j:plain:w360