退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『バーフバリ 伝説誕生』『バーフバリ 王の凱旋』二本立て

新文芸坐でバーフバリを見てきました。『バーフバリ 伝説誕生』(2015年)と『バーフバリ 王の凱旋』(2017年)の二本立て。 S・S・ラージャマウリ監督による二部構成の映画叙事詩です。もちろんインド映画。ちなみに「王の凱旋」はインターナショナル版でした。

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バーフバリ2 王の凱旋 [Blu-ray]

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この映画は、古代インドの架空の王国を舞台に王位継承争いが描かれます。折口信夫がいうところの貴種流離譚の一種です。昔からある物語の類型ではありますが、説話の王道でもあります。ただし、この映画について言うと、村人に育てられた主人公が、とくに修業や体験を積まずにいきなり強いのはどうなんだろう、と思わないわけでもありません。

古今東西を問わず、この類の物語はたくさんありますが、見慣れぬインドの大自然や人物描写が魅力的でぐいぐい惹きつけられます。まあ「これは、どこのインドだよ」と思う場面もありますが……。とくに第2作からはパワーアップ(予算アップ?)して見応えのある映像がスクリーンに展開されるので、単純にエンターテイメントとして楽しめます。

なお、この映画は二部作ですが、ぜひ2本続けて見ることをお勧めします。正直、第1作「伝説誕生」は、はやく話が進まないのかなと思う部分もありますが、2本通して見るとなるほどこういうふうに繋がるのかと納得できます。

それほど複雑なストーリーではありませんが、時系列が前後していたり、登場人物の名前が覚えにくかったりするので、映画を見慣れていない人は追いきれないかもしれません。それでもソフトパッケージではなく、大きなスクリーンで見てください。日本映画では久しく失われた、映画を見る快楽が感じられる映画です。


映画『バーフバリ 伝説誕生』予告編


「バーフバリ 王の凱旋」予告編

また監督が映画のプロモーションで来日したときのインタビューで、インド国外ではインド系住民が住む地域のほかでこの映画が支持を集めたのは日本だけだと語っていました。社交辞令かもしれませんが……。今回、どこが日本人に刺さるのだろうかと思いながら見ていましたが、よく分かりませんでした。面白い映画なのは間違いありませんが、日本人だけにウケる理由は何なのでしょう。だれか分析を試みてほしいものです。

余談ですが、話題作の二部作を通してみる機会があって本当によかったです。当日は整理券が出されたり、入場まで階段に並ばされたりして、どうなるのかと思いましたが、私の見た回は、館内の混雑はそれほどではありませんでした。名画座ならではのナイスな企画でした。

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