退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

コミック「ベルサイユのばら」(第14巻)読了。ついにエピーソード編完結! 奇跡のコラボあり

少女マンガの金字塔「ベルサイユのばら」の連載が終了したのは1973年。それから40年を経て、2014年に新作エピソード編(第11巻)が発表されました。それから5年。今回読み終えた第14巻で一区切りです。

フランス革命後のヨーロッパ。アントワネットやオスカルたちの死を見届けてきたロザリーが、息子フランソワともにフランスを脱出し、スウェーデンまでの逃避行が描かれます。このエピーソードでは、本編で描かれなったフェルゼンの死の真相が明らかにされ、「ベルばら」を締めくくるのに相応しい物語でした。

途中、窮地に陥ったロザリー親子を救う不老不死となったジェローデルが登場し、「ポーの一族」との奇跡のコラボがありました。ちょっと驚きましたが、最後を飾るのにふさわしいお祭りというところでしょうか。

本編をリアルタイムで読んでいた人はそろそろ壮年あるいは初老を迎えているでしょう。各人はきっとフェルゼンのような後悔を背負って人生を歩んでいることでしょう。このエピソードは、ある年齢になって初めて共感できる内容も含んでいます。

ただし「ベルばら」は、当時の少女マンガとしては画期的な歴史物でしたが、ノスタルジーは感じるものの、さすがにこの歳になって読むと物足りないのも事実かもしれません。

歴史コミックと言えば、最近ではよしながふみの「大奥」が大詰めを迎えています。これを「ベルばら」と比べるのは製作された時代や対象読者も異なるので無理があるのは重々承知していますが、池田先生なら時代の要請さえあればフランス革命をより多角的に描いたマンガを描けたのではないかと思わずにはおられません。

今回のエピーソードでは、ナポレオンがもうすぐ皇帝として戴冠するという時代が背景にあります。やはりフランス革命を描くならば、ナポレオンが失脚して、ヨーロッパがウィーン体制に移行するまでの大きな流れを捉えてほしいものです。

フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書)

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巻末のあとがきには、まだ描きたいことがあるが体力的に限界だとのこと。本編から40年を経て新作エピーソードを読むことができるとは思いませんでした。お疲れ様でしたと言いたいと思います。

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