退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『夜の蝶』(1957) / 京マチ子 vs 山本富士子

新文芸坐の《大映女優祭 in 新文芸坐》で映画『夜の蝶』(1957年、監督:吉村公三郎)を鑑賞。当日の併映作は『細雪』で、フライヤーには「競艶 京マチ子山本富士子」とあった。

夜の蝶 [DVD]

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舞妓の上がりのおきく(山本富士子)は京都にバーを構えるやり手ママ。そんな彼女が東京に進出し、銀座に新しいバーを開店する。これを迎え撃つは銀座に君臨するクラブのマダム・マリ(京マチ子)である。この二人の過去には浅からぬ因縁があった。女の意地とプライトを賭けた真っ向勝負!

大映のツートップ女優の丁々発止の駆け引きが面白い。これに加えて、山村聡小沢栄太郎ら豪華男優陣が客として参戦。またホステス紹介業の船越英二狂言回しのような役で色を添えている。

二人の鞘当てが続いたあと、おきくは失恋のため深酒の末に自暴自棄になり、京マチ子が乗る車を追いかけるカーチェイスを演じる。ラストは二台とも崖に転落して二人は絶命するというショッキングな幕切れ。途中で車がミニチュアになって結末が想像できるのは愛嬌だろう。

トップ女優二人の持ち味を活かした傑作。

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