退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『ワイルド7』(2011) / コミックを安易に実写した失敗例

Amazonプライム・ビデオで映画『ワイルド7』(2011年、監督:羽住英一郎)を鑑賞。主演は瑛太。1969年から1979年にかけて連載された望月三起也の人気コミックの実写映画化。

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まず、この作品が2011年に映画化されたのかよくわからない。時代は現代に設定されているが、『ワイルド7』は70年代という時代性が欠かせないように思う。これを現代に置き換えても、ただのアクション映画になってしまうのではないか。

ワイルド7 (1)

案の定、映画はたっぷり金をかけたVシネマのようだった。しかもテンポが悪くてイライラする。脚本におかしな点が多すぎすので改善する余地があるように思う。

突っ込むとキリがないが、まず飛行船から殺人ウィルスを東京中に散布すると通告してきた犯罪グループとの対決。犯罪グループは飛行船の散布装置を解除するつもりがないなら、犯人は現場に解除装置を持ってくる必要はないし、ワイルド7と接触する必要もないだろう。万事がその調子でストーリーに引っかかりがあって素直に楽しめない。

そして飛行船の事件とは関係なく、ラスボスは政府要人との対決に移る。これまでの話の流れは何だったのかと……。そしてラスボスの犯罪は、インサイダー取引きで不当な利益を得ているというモノ。セコい話でがっかりする。こんな犯罪ならワイルド7がわざわざ出動する必要ないだろう。何から何まで雑だ。

瑛太深田恭子ら俳優陣はしっかり仕事をしている。とくに草波を演じた中井貴一は、原作のイメージにぴったりでさすがと思わせる。しかし、それもこんな映画では報われない。


『ワイルド7』予告編

まあ断片的には素敵だと思わせる映像もあった。例えば、瑛太深田恭子が、高速道路をノーヘルでバイクの二人乗りで疾走するシーンは必見。日本ではなかなか撮れないシーンだろう。

またせっかく深田恭子が出演しているのだから、少しはセクシーショットというか、少しは露出があれば評価も変わっていただろう。瑛太とホテルに入っているのに何にもなしとは残念すぎる。せめてエロいレザースーツを披露してほしいところ。

ワイルド7は登場人物が多いのでシリーズ化して、各キャラクターをフォーカスしていけばまた違って展開があったのかもしれない。しかし第一弾がこの出来ではどうにもならない。今後も原作を活かしきれずに映像化した失敗例として記憶されるにちがいない。

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