退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「開館一周年記念 めでたい北斎~まるっとまるごと福づくし~」展 @すみだ北斎美術館

すみだ北斎美術館で開催中の「開館一周年記念 めでたい北斎~まるっとまるごと福づくし~」展 に行ってきました。

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すみだ北斎美術館(後方の高架はJR総武線

浮世絵師の葛飾北斎(1760-1849)は、90年におよぶ長い生涯のほとんどを「すみだ」で過ごし、当時の「すみだ」の風景を描いて数々の作品を残しています。葛飾という名前も北斎の出生地が武蔵国葛飾郡であったことから名乗ったといわれています。

そうした地元ゆかりの北斎を単独テーマとした「すみだ北斎美術」が開館してはや一年。開館時にはマスコミで大きな話題となり、いつか行ってみたいと思っていました。ようやく足を運ぶことができました。

大江戸線両国駅を下車してすぐで立地はよいです。駅からつらつらと歩いていくと銀色の特徴のある建物が出現します。

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すみだ北斎美術館

さっそく入館してチケットを買い、エレベーターで展示室のある4階まで上がります。常設展と企画展に分かれていますが、企画展は3階にも会場があるので最初に常設展を見るのがオススメです。

常設展は7つのエリアで構成されています。主な画号ごとに代表作が紹介されていて、北斎の生涯をざっくりと辿ることができます。なかなかよくできていますが、なぜプラネタリウムのような照明なのか謎でした。

なかに北斎のアトリエの再現模型がありました。世界の北斎にしてはボロっちい部屋です。じっと見てると突然動き出してびっくりしました。

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葛飾北斎のアトリア(模型)

次に企画展「開館一周年記念 めでたい北斎~まるっとまるごと福づくし~」に移動します。新年の「摺物(すりもの)」を取り上げた正月企画です。北斎一門が手がけた、招福・開運が訪れそうな”めでたい作品”が一堂に会しています。

展示物のなかには、なぜめでたいのかわからない作品もありました。江戸時代の風物を意外に知らないことに気付かされます。東京五輪を控えて、もう少し日本のことを勉強したほうがよさそうです。

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「開館一周年記念 めでたい北斎~まるっとまるごと福づくし~」展

この美術館の入場料は企画展とセットだと高いようにも思いますが、常設展は一度は見ておく価値があります。区立の公共美術館としてはがんばっているなあという印象です。東京の右半分のエリアに行くときに、何かのイベントと併せて足を運んでみてはいかがでしょう。