退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『燃えよドラゴン』(1973) / ブルース・リー映画の集大成

新文芸坐の《魅惑のシネマクラシックスVol.25 ワーナー・ブラザース シネマフェスティバル PART 3》という企画で、映画『燃えよドラゴン』(1973年、監督:ロバート・クローズ)を鑑賞。

全世界を席巻したカンフーブームの火付け役でああるブルース・リーが、自身の主演作を凝縮して総決算として挑んだ意欲作。リーが本作の公開直後に32歳の若さで他界したことでも知られる。

いつもは映画はまず脚本だと思っているが、この映画に関してはプロットだとか俳優の演技とはどうでもいい。リーのアクションだけでこれだけのヒットと飛ばすのだからすごい。その後の映画に与えた影響は多大である。

本作はアメリカ映画なので英語劇である。英語のできない俳優の台詞は吹き替えられているが、リーはもちろん英語で演技している。まあ流暢とは言えないが、「Don't Think. Feel! (考えるか、感じろ!)」と弟子に語りかける有名なシーンが印象に残る。


Enter The Dragon (1973 Trailer)

いろいろと雑な映画なのでツッコミを入れるとキリがないが、壮絶なバトルが終わってからラスボスのハンの熊の爪の義手がテーブルの刺さっているところに、エンドロールが流れるのはちょっといい。

ゲッタウェイ』を目当てに出かけたのであまり期待しないで見始めたが、DCPの鮮明な映像と迫力のある音響で楽しめた。たまにはブルース・リーもいいね。