退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『関ヶ原』(2017) / 原田眞人監督らしい大作だけど駆け足すぎるかも

近くのシネコンで映画『関ヶ原』(2017年、監督:原田眞人)を見てきた。司馬遼太郎歴史小説関ヶ原』が原作。150分の長尺だが天下分け目の戦いを駆け足で走り抜ける爽快感がある。大スクリーンで見る合戦シーンに大満足。

【映画パンフレット】 関ヶ原 監督 原田眞人 出演 岡田准一、有村架純、役所広司

この映画は歴史的背景を極力省いているのが特徴的。これは尺の都合なのか演出なのかは不明だが、歴史に詳しくない人は置いてきぼりになる可能性が高いだろう。ある意味、玄人向きかもしれない。

それでも合戦シーンはハリウッド大作並の迫力ある映像が楽しめるので、それだけで満足できる人も多いだろう。雑兵たちが槍を叩いて使っていたことにリアリティを感じた。

登場人物では石田三成岡田准一)の人物像がこれまでのイメージとちがって新鮮だった。従来の三成像と言えば、茶坊主あがりで行政能力に秀でているが武芸に優れているわけではない「官僚タイプ」だったが、今回岡田が演じる三成は馬術に長けていて武将としても一流だったとする演出で新しさを感じた。岡田へのあてがきだろう。

もう一人の主役である徳川家康を演じた役所広司は、相変わらず安定の役所芝居。演技は想定内だったが、あの腹はすごい。これは加点に値する。

他には女忍者・初芽役で有村架純が出演していたが、NHKの朝ドラ『ひよっこ』で普段から姿を見ているのでみね子が出ていて不思議な感じだった。あと「あんな丸顔の忍者とかいねーよ」と思ったがまあいいだろう。三成との濡れ場があるかと期待したが何もなし。肩や背中ぐらい見せてくれてもいいだろう。この野郎。


8/26公開「関ヶ原」予告編(ロングバージョン)

やや余談になるが、司馬遼太郎の『関ヶ原』は、1981年にこれ以上考えれないほどの豪華なキャストでテレビドラマ化されている。TBS系列で3夜連続で放送された大型時代劇である。

さきほど映画は歴史的背景が省略されていると書いたが、こちらのドラマはしっかりと歴史的背景や人物相関が描かれている。以下に主要登場人物のキャストを比較しておく。

役名 映画(2017年) テレビドラマ(1981年)
石田三成 岡田准一 加藤剛
徳川家康 役所広司 森繁久彌
島左近 平岳大 三船敏郎
初芽 有村架純 松坂慶子

これだけでもドラマのスゴさがわかる。機会があれば是非ご覧になってほしい。オススメです。