退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』(2017) / マクドナルドの誕生秘話

気になっていた映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』(2017年、監督;ジョン・リー・ハンコック)を見てきた。原題は、ごくシンプルにThe Founderである。創業者という意味だが、世界展開しているファストフードの巨人である、マクドナルドの誕生を描いた映画である。

THE FOUNDER

THE FOUNDER

天下のマクドナルドを創業したのは、マクドナルトさんだと思っている人も多いかもしれないが、それは正しくない。レイ・クロック(Ray Kroc, 1902-1984)が、マクドナルドをフランチャイズ展開して世界最大のファストフードチェーンに築き上げたことはよく知られている。この映画ではレイが、如何にしてマクドナルドの名前を手に入れたのかが描かれる。

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

1954年、自信が開発したミルクシェイク用のミキサーを全米で販売していてレイ(マイケル・キートン)は、ある日、ミキサーの大量注文を受ける。発注主がどのような店か気になったレイは現地に向い、マクドナルド兄弟が経営する素晴らしいハンバーガー・ショップを見つける。

その店にビジネスチャンスを見出したレイは、マクドナルド兄弟に接近しフランチャイズ展開を提案する。最初は渋っていた兄弟は、レイの熱意に負けてフランチャイズ化に再挑戦することに同意する。

フランチャイズ展開を勧めるなか、レイは効率化とコスト削減のためオペレーションを改善しようとするが、契約ではいちいち兄弟の許可が必要だったが、兄弟はサービス品質が劣化すると頑なに従来のやり方からの変更を認めない。さらに契約内容ではレイはフランチャイズ店から利益を十分に得られず資金繰りに苦しむ。

そうしたなかレイとマクドナルド兄弟の対立が激しくなり、ついにレイは契約書の穴を突いてマクドナルド兄弟を排除して経営権を握ることに成功する。兄弟はマクドナルドの名前を使うこともできなくなくなり、レイがマクドナルドの名前を手に入れることになった。


The Founder Official Trailer #1 (2016) - Michael Keaton Movie HD

ずっと勤勉に働いてレストランを育ててきたマクドナルド兄弟を追い出して、「ハンバーガー帝国」をつくり大儲けしたレイをヒドイとする批判もあるだろうが、レイがいなければ今日のようにマクドナルドが世界を席巻することもなかった。実業家としてのレイは偉大だったと言えるだろう。

またマクドナルド兄弟は、追い出されたと言っても一人あたり135万ドルというカネを手にしている。これはレストラン経営では決して得られることのできない大金であり、プライドは傷つけられただろうが十分報われている。

ただしレイはビジネスでは華々しい成功を納めたが、私生活では長年支えてきた妻と離婚して新しい妻を迎えている。これはひどいと思ったが、男女の仲は外からは分からないのかもしれない。

やや余談になるが、マクドナルド兄弟が作っていた15セントのハンバーガーは美味しそうだった。いまのマクドナルドのメニューにその残滓は残っているのだろうか。そのハンバーガーには、ピクルスが2枚入っていたが、いまの100円のハンバーガーには1枚しか入っていない。これを2枚にしてくれるだけでもずいぶんマシになると思うのだが……。ぜひ検討してほしいものである。

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