退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『図書館戦争-THE LAST MISSION-』(2015) / 新米隊員と鬼教官の恋のゆくえは…

有川浩の小説『図書館戦争』シリーズを原作とする、映画第2作『図書館戦争-THE LAST MISSION-』(2015年、監督:佐藤信介)を鑑賞。主演は岡田准一榮倉奈々。以前、まちがってテレビドラマ『図書館戦争 ブック・オブ・メモリーズ』を借りてきて失敗したので再挑戦した。

いずれも公的機関である「図書隊’」と「良化隊」が、本の自由を守るため国内で銃撃戦を演じるという設定はあまりに荒唐無稽で受け入れがたい。もっぱら岡田と榮倉のラブコメとして見るのがいいだろう。

その意味ではふたりはいつものようにイチャイチャしていて期待を裏切らない。本来映画には銃撃戦をはじめとするアクション映画の要素も多分にあるはずだが、こちらは期待していなかった分、がっかりするということもなかった。

それでも、とくにガンアクションが軽すぎると言っておきたい。先日観た映画『ハクソー・リッジ』(2016年)のように、手足が吹き飛んだり、内臓をぶちけるような映像は期待しないが、銃撃戦が誰ひとり死んだりしそうもないような絵空事に描かれているのはどうしたものか。

そんななか、ひとり気を吐いていたのは岡田准一。図書館の敷地外では銃器を使えないという設定のなか得意の格闘技を披露していて見応えがある。これによりアクション映画としての面目をようやく保てたというところか。

ストーリーもいろいろおかしいが、極めつけは稀覯本を図書館から美術館に届けると勝利するというプロットが理解不能。最後はラグビータッチダウンさながらに本を届けてめでたしめでたし。もうワケがわからない。


映画「図書館戦争 THE LAST MISSION」予告動画

基本的にはラブコメ映画であり、とくに榮倉奈々を愛でる映画である。だが榮倉は背は高いが特殊部隊の隊員にしては線が細いのは難点。まあゴリラみたいな体躯のヒロインでは困るだろうが、日本では外国映画に比べてガッチリした体格の若い女優の成功例が少ない。ギスギスに痩せている。日本人特有の好みが関係あるのだろうか。そんなことを思った。