退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

米パリ協定離脱に抗議するフランス大統領がかっこいい

アメリカのトランプ大統領は、1日、パリ協定からの離脱を表明しました。トランプ大統領の行動が予想できないという点や就任からの言動を見ているとあまり驚きません。


Trump pulls US from Paris accord (full speech)

パリ協定とは、京都議定書に代わる新しい地球温暖化対策の国際ルールで2016年11月に発効しています。産業革命からの気温上昇を2度より十分低く抑えることを目標として、すべての国が削減目標をつくり国内政策をとることが求められます。


3分でわかる!パリ協定 2016

今回の米国の離脱の真の理由はよくわかりませんが、演説では石炭業界などの国内産業や労働者の雇用を守るためとしています。いまどき経済的にみても、化石燃料に依存しても先はなく、再生可能エネルギーの分野の方がより大きな雇用創出の効果があるでしょうし、経済発展も期待できるように思えます。まあ米国の政策ですから、米国民によって民主的プロセスを経て選ばれた大統領が「離脱」するというのだからどうしよもありません。

このトランプの演説を受けて、ドイツ、フランス、イタリアの3ヶ国の首脳が、「再交渉はできない」と共同声明を発表したばかりでなく、アメリカ国内でも議論が再燃している様子です。

そのなかで印象に残ったのは、協定締結の地となったフランスのマクロン大統領がパリの大統領府(エリゼ宮)で、遺憾の意を評したテレビ演説です。「地球を再び偉大にする」と皮肉たっぷりに英語で演説をしています。かっこいい。


France's Macron Tells President Trump Paris Accord NOT Renegotiable (FULL)

日本政府も今回のアメリカのパリ協定離脱に対して「遺憾の意」を表しているが、所詮アメリカ従属の枠組みはこれまでのとおり。まるで説得力がない。アメリカ批判はアリバイ作りと言われても仕方ないでしょう。

Laclede Power St Louis