先日、水野良によるファンタジー小説を1991年にアニメ化したOVA版「ロードス島戦記」(全13話)を見ました。何もかもなつかしい。
当時アニメをはじめ、コンピュータゲーム、カードゲーム、コミックなど多岐にわたり、大規模にメディアミックス展開されました。国産ファンタジー作品として成功を収めことにより、以後、このジャンルの市場が大きく拓けた記念碑的な作品です。
個人的には、「ロードス島戦記」といえばまずOVA版が思い浮かべます。テレビアニメとは一線を画する質の高い作品に仕上がっています。とくに描き込まれた作画のクオリティはいま見ても素晴らしく、昨今のCGアニメととはちがい派手な動きはありませんが、手描きアニメの到達点と言っても過言ではありません。
声優陣もパーン(草尾毅)、ディードリット(冬馬由美)らの当時の若手に加えて、ナレーションの永井一郎をはじめ、若本規夫、榊原良子、池田秀一、神谷明など錚々たるメンバーが揃えられ、OVAならでの贅沢な作品となっています。
当時レンタルしたビデオには声優たちのインタビュー映像が付いていた記憶があります。どこかで見れないものだろうか。
また加藤いづみ(Sherry名義)が歌う、オープニングとエンディングテーマも作品世界をよく表現していていてすばらしいことも付言しておきます。
Record of Lodoss War opening song (full)
いまのアニメファンがこの作品を見てどう思うか分かりませんが、「懐かし補正」を外してもOVA時代の金字塔のひとつに挙げられる作品です。
ちなみに、1998年に「ロードス島戦記-英雄騎士伝-」として続編がテレビアニメ化されています。こちらはお子様向けだったのか、いま見ると大人の鑑賞に耐えられるシロモノではありませんが、坂本真綾が歌うオープニングだけは必聴です。