退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

アニメ『無限のリヴァイアス』をみました

アニメ『無限のリヴァイアス』(全26話、監督;谷口悟朗)を見終わりました。1999年から2000年にかけて放送されたサンライズ制作のSFアニメです。何もかもなつかしい。

EMOTION the Best 無限のリヴァイアス DVD-BOX

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  • 発売日: 2009/11/25
  • メディア: DVD

一応SFの設定はあるが、大枠としては極限状態の少年少女の群像劇である。彼らの心理状態のや人間関係の変化を描くことに注力している作品。SF版「十五少年漂流記」というところだろうか。ストリーは以下のとおり。

時代は23世紀初頭。地球の衛星軌道にあった航宙士養成所リーベ・デルタは、何者かの襲撃によって制御不能になりゲドゥルトの海に沈んでしまう。その時、リーベ・デルタ内部に隠されていた外洋型航宙可潜艦「黒のリヴァイアス」が起動したが、教官たちは全員殉職し、リヴァイアスに避難できたのは訓練生だった少年少女487人。

彼らは救助を待つがなぜか当局から攻撃を受ける。生き延びるために困惑・混乱しながらもこれと戦い続ける。宇宙船の船内という閉鎖空間のなかで極限状態に置かれた少年少女たちの間で物資の配給やリーダーシップをめぐり陰惨な争いを繰り返しながらも当て所のない航海を続ける。

正直、SF設定はサンライズの過去作品からの引用が目立つが、一応ロボットも出てきてなかなかがんばっている。重力兵器が活躍するシーンは個人的にはツボだった。

肝心の群像劇はよくできているとはいえ、子ども向けということもあり大人にとっては物足りない。こういうシリアスな鬱アニメ作品は、視聴者が成長してなか数多いくの小説や映画を経験したあとに見るとどうしても物足りない。

子ども向けアニメという制約があるから仕方ないのだろうが、「オレも大人になったな」と感慨というか寂しさを感じることになる。まあ昔と同じように感動できるようでは、成長がないと言われても仕方ないだろう。

ただしオープニングテーマ「dis-」(歌:有坂美香)は、不思議と印象に残っていて、いま聞いてもなかなかいい曲で感心した。音楽の持つ力を再認識させられた。


Infinite Ryvius - Dis (Full Japanese Ver)

無限のリヴァイアス コンプリートアートワークス (ENTERTAINMENT ARCHIVE SERIES 9)