キングジムが5年ぶりに新型ポメラ 「DM200」を発売しました。週末、量販店でチェックしてきました。ウェブブラウジングやSNSなど余計なことは一切できないテキスト入力専用機です。いわば職人御用達のデバイスというべきニッチな市場に向けた製品です。
製品については下の動画が参考になると思います。
執筆没頭マシン『ポメラ DM200』レビュー:テキスト入力専用機にPC版に迫るATOK搭載、文書をWiFiでクラウドに
以下、少し触っただけですが製品の感想を書きます。
キーボード
キーピッチも十分あり適度の剛性感もあり、なかなかいいキーボードだと思いました。個人的にはふだんUSキーボードを使っていることもあり、右シフトやスペースが小さいのが気になりましたが、これはポメラの欠点というのは酷でしょう。十分に及第点です。
ディスプレイ
現代のデバイスらしく解像度高いディスプレイを搭載しているので、文字のジャギがほとんど感じられないのはうれしいのですが、いかんせんギラつきが気になります。黒地に白文字すると少し改善されますがまだ気になります。目が疲れそうです。
ここはノングレアの白黒ディスプレイを搭載してほしかった。だだし、いまの時代このサイズの白黒ディスプレイは調達できないのかもしれません。市場がありませんからね。時代の流れとして受け入れるしかありませんが、テキスト入力専用機としては残念なところです。
クラウド対応
DM200にはWi-Fiが搭載されています。テキスト入力専用機なのに必要なのかと思いかもしれませんが、入力したテキストを後工程に渡す必要があります。本モデルではWi-Fiを搭載してクラウド対応となりました。ちなみにSDカードでテキストを渡すことも可能です。
このクラウド機能は「ポメラSync」というらしいですが、実体はGoogle Mailの下書きを利用しているようです。どうせなら Google Driveに直接アクセスできればいいのにと思いましたが、実際に使っていないので何とも言えません。
またEvernoteにメール送信でテキストを送る手段も提供されていますが、これはEvernoteの無料プランでは使えないので注意が必要です。
充電式電池
前モデルは乾電池でも動作するのがウリのひとつでしたが、本モデルでは充電式に変更されました。USB端子から充電できるので手持ちのモバイルバッテリーを利用できます。いまの時代、モバイルバッテリーを持って歩くのは普通になっているので現実的な選択でしょう。この変更によりデバイスの性能を向上させる方がユーザーの利益になるということでしょう。
市場性
最後にこのデバイスの市場性について考えてみます。価格設定を考えると、このデバイスを実際に購入するのは職人でしょう。気軽に試してみるには高すぎます。プロ御用達の製品なので、生産性を向上させる価値があれば値段はそれほど関係ないのでしょう。
実際ポメラ愛好者は確実にいます。決して安くないデバイスですが、5年ぶりの新製品をこぞって買い求めています。評判は概ね好評のようです。
ただ5年ぶりの新製品ということは、前モデルは社内的には失敗と評価されたのだと思います。それを受けて、今度は勝算ありと判断した理由がイマイチ分かりません。環境にどのような変化があったののか担当者に訊いてみたいものです。
【関連サイト】
www.kingjim.co.jp