退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

天皇陛下が「お気持ち」をビデオメッセージで公開

一斉放送は気持ち悪かった

天皇陛下が国民に向けて「お気持ち」を語るビデオメッセージが公開されました。8日の午後3時から各テレビ局が一斉にビデオメッセージを放送するという前代未聞の出来事でした。正直、この横並びはちょっと気持ち悪かったです。

前にこれは「平成の玉音放送」と書きましたが、同じように感じる人は多いのか、「玉音放送」という表現はいろいろなところで目にしました。

宮内庁のサイトでビデオの視聴、そしてお言葉の全文を読むことができます。

内容はかなり突っ込んだ内容だった

メッセージの内容は「生前退位」という語こそ口に出しませんでしたが、明らかに「生前退位」を希望していることがありありと分かる内容でした。海外メディアからも日本特有のお作法に困惑している様子が伝わってきます。

www.bbc.com

内容はかなり具体的で、「現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら」と前置きしながらも多くの注文を付けています。

ぶっちゃけ「老いのためこれまで通りの公務を続けるのは無理なので退位したい」ということです。人情としては納得できますが天皇陛下が希望すればその通りに制度を変えることができるとなると問題です。

しかも「公務を減らすのは嫌」「摂政をおくのは嫌」と結構わがまま言っています。挙句には崩御の後の葬儀・式典のの煩雑さについても苦言を呈しています。しかしこういう式典ことが天皇制の権威付けに役にたってるのではないでしょうか。

いずれにしろこれだけ細かく具体的な要求を含んだメッセージを国民に直接語りかけるとなると、政治的な関与ととられても仕方ありません。憲法違反という声も上がってきそうですが、天皇陛下違憲行為で咎めることはできないでしょうから、実質的に問題なしということになりそうです。なんだかなぁ~。

結局どうなるのか

では今後どうなるのでしょう。いつものように「有識者会議」でエラいセンセイたちが妥協案を見つけるのでしょう。

しかし、いずれこうなるのは分かっているのだから問題を先送りにする体質は相変わらずのようです。誰も火中の栗を拾いたい人はいないということでしょうが、さすがに安倍政権は逃げられないようです。

おまけ:Windows Media Playerの逆襲

まったくの余談ですが、宮内庁のサイトで動画ファイルの形式がWindows Media Playerだったのでびっくりしました。Macユーザーなのになぁ……。

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これは何年前のデザインですかね。まるで化石のようなウェブページです。ヤレヤレ。

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