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退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

英国EU離脱にみる「国民投票」の怖さ

雑記

英国(以下、UK)で23日に行われた欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票は、大方の予想を裏切り離脱派の勝利に終わった。BBCの開票経過をスマホで頻繁にチェックしていたので電池がいつもりどんどん減ってあせったが、最終的には下のように100万票ほどの差がついた。まさに歴史的出来事を目撃することができた。

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UK分裂の危機

今回の国民投票の結果を地域別を見るとはっきりと偏りがみえてくる。残留を支持したのは、ロンドン、そしてスコットランド北アイルランドの一部であることがわかる。


ロンドンはUKがEUに属していることにメリットを最大限に享受して繁栄を築いてきたのだろうし、北アイルランドアイルランド共和国との間に国境が引かれるのは困るのであろう。

興味深いのはスコットランドだ。2014年9月にUKからの独立の是非を問う国民投票が行われたことは記憶に新しい。UKがEUから離脱することを受けて、さっそくもう一度スコットランド独立を問う住民投票をしようとする動きがある。こうなるとUKの分裂である。北アイルランドでも同様の動きがあるかもしれない。

UKが分裂すれば、国連安保理常任理事国としての地位を危うくなるだろう。まさに大英帝国の終焉である。どうせならここまで見てみたいものである。

国民投票の怖さ

国民投票に向けて、キャメロン首相を始めとしてエスタブリッシュメントたちは離脱すれば起こるだろう経済的なデメリットをやたらに強調していた。一種の脅しのようにも聞こえたが国民には響かなかったようだ。そのツケはこれから払うことになる。

冷静に考えれば経済的にはEU残留一択なのは明らかだが、EUへの不満なのか、それとも現状への不満なのか、大衆は感情的な行動を優先したようだ。国民投票」は本当に恐ろしい。こうした重大な決定を国民投票で決めるのは間違っている。キャメロンは今後の歴史の教科書に悪名を残すことになるだろう。

日本でも原発の是非を住民投票で決めろという動きがあったが、今回のUKの動きをみるといかに愚かしいことかがわかる。決して真似をしてはいけない。

カネだけじゃないというが……

離脱後に予想される経済的デメリットに国民が耳をかさなかったのは、ただに愚昧であるだけでなく彼らなりの理由があるのだろう。これは今後の研究を待つ必要があろうが、移民問題がよく取り上げられている。

EU域内、とくに低賃金でよく働く東欧からの移民たちが英国人の雇用を奪ったり、社会保障にただ乗りしたりしているという理屈である。さらには英語も通じない人たちに地域コミュニティが脅かされているという話も聞く。カネだけじゃないということらしい。

しかしEUの単一市場の恩恵を受けたいのであれば、人の移動の自由も認めなければいけないのは自明であり、いいとこ取りは許されない。これはEUの理念でもある。

これがイヤだというならもはや離脱しかない。これからUKは2年間離脱の準備を進めることになるが、EU初の離脱国なので、いままでに見たことのないものがいろいろ見れそうで楽しみではある。

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