退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』(1992) / アニメーションと音楽の融合

シネマヴェーラ渋谷の《開館10周年記念特集II シネマヴェーラ渋谷と愉快な仲間たち》の【松江哲明監督セレクション】でアニメーション映画『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』(1992年、監督;須田裕美子、芝山努)を鑑賞。

ディズニーの『ファンタジア』や、ビートルズの『イエローサブマリン』などのアニメーションと音楽が融合した作品に触発された、原作者のさくらももこが脚本を務めてるなど、深く作品に関わっている。

まる子と絵描きのお姉さんの交流を描いた心温まるストーリーを軸に、大滝詠一細野晴臣笠置シヅ子など様々な音楽にアニメーションを融合させた音楽パートが見どころ。

音楽で言えば、まる子と絵描きのお姉さんが知り合う際に戦前につくられた童謡「めんこい仔馬」が重要な役割を果たすのもツボだった。いいところを攻めてくるなぁ。


めんこい仔馬

多くの子どもに見てほしい作品であるが、権利問題がクリアできないのか、DVD未発売である。一度大きなスクリーンでちゃんと見ておきたいと思っていたのだが、昨年の神保町シアターでの上映を逃し残念に思っていたがようやく願いが叶った。

個人的には、絵描きのお姉さんの声を「最後の正統派アイドル」と勝手に位置づけている高橋由美子が演じていて、さらに主題歌「だいすき」を歌っているのもうれしい。

映画パンフレット さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992作品) 発行所:東宝出版・商品事業室(A4) 監督:須田裕美子・芝山努 原作・脚本:さくらももこ