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退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

オバマ大統領の広島訪問の前に「プラハ核軍縮演説」を振り返る

現在、オバマ大統領がG7サミット出席のため来日しており、現役アメリカ大統領としては初めて被爆地である広島を訪問する予定です。これは歴史的な出来事であり大統領の広島での発言が注目されます。

広島訪問で思い出すのは、2009年4月プラハオバマ大統領がアメリカが「核なき世界」を追求していく姿勢を示した「プラハ軍縮演説」です。そのハイライトあらためて振り返ってみたいと思います。

演説の書き起こしがホワイトハウスのサイトにあるので参照してください。
www.whitehouse.gov

道義的責任に言及

この演説で注目したいのは、アメリカが核兵器を使用した唯一の核大国としての責任を認めたと解釈できる、as the only nuclear power to have used a nuclear weapon, the United States has a moral responsibility to act. という表現です。

Just as we stood for freedom in the 20th century, we must stand together for the right of people everywhere to live free from fear in the 21st century. (Applause.) And as nuclear power –- as a nuclear power, as the only nuclear power to have used a nuclear weapon, the United States has a moral responsibility to act. We cannot succeed in this endeavor alone, but we can lead it, we can start it.

よく読めば to act が付いているので「核兵器を使用した唯一の核大国として、アメリカには行動を起こす道義的責任がある」ということで、広島や長崎に原爆を投下してことに対し道義的責任があると言っているわけではないですが、かなり突っ込んだ表現になっています。

核なき世界の追求

またあまりににも有名になった「核なき世界」(a world without nuclear weapons)という表現も見ておきましょう。「信念の基づきアメリカが核のない平和で安全な世界を目指すことを確信をもって述べる」と述べています。Yes we can. という流行のフレーズもあります。

So today, I state clearly and with conviction America's commitment to seek the peace and security of a world without nuclear weapons. (Applause.) I'm not naive. This goal will not be reached quickly –- perhaps not in my lifetime. It will take patience and persistence. But now we, too, must ignore the voices who tell us that the world cannot change. We have to insist, "Yes, we can." (Applause.)

この演説でオバマ大統領はノーベル平和賞を受賞しますが、任期中に何ができたか振り返るとお寒い限りです。

広島での発言は?

オバマ大統領の任期はあとわずか。ちょうどこのプラハでの演説に対応するように広島を訪問して花道にしようということでしょうか。任期が残り少ないということは、後々のことも考えなくてもよいということでもあります。花道に相応しい踏み込んだステートメントを期待したいと思います。

Hiroshima A Bomb Dome