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退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】椎木里佳、椎木隆太『女子高生社長、経営を学ぶ』(ダイヤモンド社、2016年)

表紙のセーラー服に惑わせれて、この本を手に取ってしまった自分を小一時間問い詰めたい。ざっくり言って「父娘でようやるわ」という感じの本です。

女子高生社長、経営を学ぶ

女子高生社長、経営を学ぶ

女子高生社長の里佳さんとフラッシュアニメ「秘密結社鷹の爪」をヒットさせた上場会社社長の隆太パパのふたりが、起業、ビジネスモデル、上場など経営について対談形式で語り合います。

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興味があったのは、女子高生社長がどんな人で何をやりたいのだろうという好奇心だったが、いきなり「男遊び激し過ぎて男子に馬鹿にされたから見返すために社長になる」という動機で拍子抜け。起業と何の関係があるのか。さらに「とりあえず最年少上場が目標。伝説になりたい」と言い放ち、「上場の夢に向かって突き進んでいきます!」と結んでいる。上場は最終目的ではあるまい。

なんだかなぁ、というのが正直な読後の感想だが、ビジネス書ではなくタレント本として読めばいいのだろう。会社設立の手続きなどは他の本にもいくらでも載っているし、この本もセルフブランディングのためのツールと考えればあまり腹も立たない

この本から得るものがあるとすれば、話題の女子高生社長が生まれた背景を考えることだろう。「この父にしてこの娘あり」というところだが、この家庭に限らず家庭環境が子どもに与える影響は軽視できない。それにしても、このケースは娘は父親の影響を思い切り受けているし、女子高生社長も経営者であり金持ちのパパ最大限に利用していることが見てとれる。

そうした意味では、地方の凡庸な家庭においてはいたずらに起業などを追い求めずに、地道に地方公務員でも目指しすのが無難であるあろう。女子高生社長のように恵まれた環境で育った人と真っ向勝負するのは土台無理。そうしたことを確認できることは、この本の数少ない存在価値だというと言い過ぎだろうか。

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