読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

朝ドラ「あさが来た」終了

週末、録画していた朝ドラ「あさが来た」を見終わりました。2015年度下半期のNHK連続テレビ小説です。主演は波留。脚本は大森美香

劇中に何度も登場した「びっくりぽん」というセリフはそれほど流行りませんでしたが、ドラマは近年の朝ドラのなかではピカイチで楽しめました。

京都の豪商の娘に生まれた今井あさ(波留)が、幕末から大正にわたり女性実業家として銀行、生命保険会社を起業し、さらには日本初の女子大を創立するサクセス・ストーリーです。

あさのモデルは、実際に大阪を拠点に活躍した実業家の広岡浅子であり、本作は最近の朝ドラによく見られるように実話を基にしています。

影のヒロインの力

もちろん表のヒロインはあさを演じた波留ですが、影のヒロインは、あさの姉はつを演じた宮崎あおいです。ドラマ冒頭の姉妹の娘時代は、あさと同じシーンに登場するだけで芝居が引き締まりました。

ドラマが軌道に乗るころには、はつは和歌山に転居して出演頻度が減りますが、終盤では姉妹がお互いに夫に先立たれた寡婦として再会するシーンはしみじみしました。

ちなみに広岡浅子の姉は家業が破綻したのち早逝しているので、ドラマのはつは潤色ということになりますがナイス脚本です。

はつは裕福な商家に嫁ぐのですが、維新の混乱のため没落して貧農に転落します。貧乏になり粗末な着物でも品があるのはさすがというべきでしょう。

オープニングではベテランたちを抑えて最後にクレジットされるという破格の扱いでしたが、それだけの価値があります。宮崎あおいのおかげでぐんとドラマに厚みが増しました。

新次郎の魅力

男目線からはドラマ最大の魅力は、あさの夫・新次郎(玉木宏)でしょう。憧れますね。

大店の次男にもかかわらずビジネスより三味線や茶道を好む道楽者。商売の表舞台には出ないもの趣味で培った人脈であさの事業を陰ながら支えます。はつの成功の影の立役者と言えるでしょう。

新次郎は三味線の師匠(野々すみ花)のもとに熱心に通うのですが、あれほど師匠が艶っぽいなら熱が入るでしょうよ。当然、男女の関係だったでしょうがドラマでは触れられません。朝ドラにはドロドロした不倫は似合いませんからね。

新次郎に注目する人が多いのか本になったようです。

終盤は重いドラマに

このドラマは女の半生を描いているので世代交代があるのは仕方ありませんが、終盤次々に登場人物が死んでいきます。「また死んだか」と思ったものです。重たい。

夫の新次郎が亡くなってドラマは終わるという流れなので、どんどん死んでもらわないいと困るというところでしょうか。それでもラストに夫婦が再会して若い頃に戻るという演出はファンタジーですが、さわやかな終わり方で後味がよかったのは救いです。

あさが来た メモリアルブック (ステラMOOK)