退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

アグネス・チャンの「ハロー・グッドバイ 」を聞いてみた

名曲「ハロー・グッドバイ」(作詞:喜多条忠、作曲:小泉まさみ)は、アグネス・チャンのシングル「冬の日の帰り道」(1975年)のB面としてリリースされたのがオリジナルである。ラジオで耳にして、ベストアルバム「メランコリー」に収録されていた音源を聞いてみた。

ジャケットを手にすると写真がまったくイメージと違ったので「白すぎる。これは誰ですか?」と思ったが、このアルバムはなかなかの名盤。これについては後述する。

アグネス・チャン ベストセレクション?メランコリー

アグネス・チャン ベストセレクション?メランコリー

ちなみにこの楽曲はその後「ハロー・グッバイ」と改題され、柏原よしえ(現:柏原芳恵)により1981年に発売されたカバー・シングルがヒットして世の中に広く知られるようになった。

あまり知られていないが、柏原よしえがカバーする前に讃岐裕子が1977年にカバーしてシングルをリリースしたが、こちらはあまり記憶がない。と、思ったらオムニバス盤「きらめきアイドル ‾ワーナー70'sコレクション」に収録された音源が手元あった。

あらてめてアグネス・チャン、讃岐裕子、柏原よしえの3人を聴き比べると、いちばん歌に合っているのは讃岐裕子版と思うが売れる売れないかは別のようだ。失恋がテーマの歌詞の内容からするとアイドル歌唱で元気いっぱいに歌い上げる柏原よしえ版はちょっと違うかなと思う。またアグネス・チャン版はオリジナルということもあり力が抜けていい感じに仕上がっていて、独特の声質も歌詞にあっている。

冬の日の帰り道 [EPレコード 7inch]

さてアグネス・チャンの2枚組のベストアルバム「メランコリー」に戻る。リーフレットにはアグネス自身による収録曲解説が付いていてこれが素晴らしい。アルバムを聞きながら解説を読んでいくとアグネスの半生を辿ることができる。

解説を読んでいくと、本人はフォークシンガーとして世に出たかったのだが、不本意ながらアイドルとして日本でデビューすることになり、目指す音楽の方向性とはずいぶん違い葛藤があったことが伺える。リーフレットのギターをもった写真からもそうした背景が透けて見える。

それでもアルバムはそれなりに自由につくることができたのか、アルバム曲にはかなりチャレンジしている。このベストアルバムに収録されているアルバム曲には、いま聞いても十分に鑑賞に耐える楽曲が多い。

今回、いちばん驚いたのは、アグネスのバックバンドに矢野顕子が参加していて「想い出の散歩道」「ひとつだけ」といった矢野顕子の演奏で馴染みのあった楽曲が収録されていたこと。なかなかアグネス・チャンも侮れないなぁ。