退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】出口汪『子どもの頭がグンと良くなる!国語の力』(水王舎、2015年)

大学受験の国語の参考書で知られる出口先生が、小学生の両親に向けて書いた小学生の国語の勉強法についての本です。マンガ付きでとても読みやすい本に仕上がっています。

子どもの頭がグンと良くなる!国語の力

子どもの頭がグンと良くなる!国語の力

私は学生時代に事の成り行きで小学生の中学年に国語を教えたことがありますが、実に難かった記憶があります。その当時、国語はセンスや感覚の教科だと思っていたので、かなり適当な授業だったと思います。申し訳ない。

しかしこの本では、まず「国語は、決してセンスや感覚の教科ではありません。正しく勉強すれば、確実に成績の上がる教科です」というところから始まります。では「国語力」とは何かと言えば、「論理的な読解力と、漢字、語彙などの言葉の力のことです」と説きます。

漢字や語彙が重要なのは分かりますが。論理力というのは意外です。いまの学校での国語の授業内容は知りませんが、論理力なんて国語で習った記憶がありません。

本書では、「イコールの関係」「対立関係」「因果関係」などの規則に従って言葉を使うことで、論理力は飛躍的に養われます、と論理力を養成する方法を「伝えるノート」などの実践例を交えて解説しています。

またこの本は両親向けということもあり、家庭教育の重要性を強調しています。家庭で両親と論理的なコミュニケーションをすることが大事だそうです。医師や教師の子弟が勉強ができるのは、生物的な遺伝というより家庭環境の影響が大きいのかなと思うと納得できるのはないでしょうか。

よく「国語力があれば、全教科の成績があがる!」と言いますが、大学受験でこの言葉が身にしみた人も多いかもしれません。まあ英語については母語以上に外国語が上達する道理はないし、すべての教科についても大量の文章を読んで論理的に考える能力が必要になります。しかし気づいたときには、「時すでに遅しの感」があります。

小学生の段階で「国語力」を鍛えるのはコスパを考えても最善に思われます。小学生の子どもを持つ両親は一読の価値があります。

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